位置情報

豪雨対策に役立つ1mメッシュ標高データ:国土地理院

近年、千葉市の豪雨をはじめ、石川・富山県など局地的な豪雨や土砂災害のニュースを目にする頻発しています。以前は10年に一度レベルだったものが、年に複数回発生する様になってきています…
「自分の住む場所は本当に安全なのか」「豪雨が発生した場合、どこに避難すべきなのか」——そんな疑問に応えるヒントとなるのが、国土地理院が提供する高精度な標高データです。2026年7月31日には、その中核となる「1mメッシュ(標高)」の提供範囲が大幅に拡大されています。
位置情報を扱う開発者だけでなく、防災に関心のある方にとっても見逃せない更新です。本記事では、このデータの特徴と、豪雨・災害対策への活用可能性を解説します。


1mメッシュ(標高)とは何か

「1mメッシュ(標高)」とは、国土地理院が航空レーザー測量をもとに作成する基盤地図情報(数値標高モデル)の一種で、1m四方ごとに標高値を持つ高解像度データです。従来主流だった5mメッシュ(標高)と比べて標高点の密度は25倍にもなり、住宅地の細かな段差や崖、盛土・切土の境目といった、粗いメッシュでは平均化されて消えてしまう凹凸まで表現できます。

提供範囲拡大の内容

今回の発表では、1mメッシュ(標高)に加えて点群データの刊行範囲も拡大されました。点群データは航空レーザー測量で得られた無数の反射点の集合で、標高メッシュのもとになる、より生データに近い地形情報です。整備が進むほど、全国のより多くの地域で高精度なシミュレーションが可能になります。

  • 対象データ:基盤地図情報(数値標高モデル)1mメッシュ(標高)、点群データ
  • 発表日:2026年7月31日
  • 入手方法:国土地理院「基盤地図情報ダウンロードサービス」から無償で提供

出展:国土地理院

豪雨対策・避難経路の精度向上

この高精度データが期待されているのは、まさに豪雨や土砂災害への備えです。数値標高モデルは浸水被害の予測や土砂災害の危険性調査、まちづくりなど幅広い分野で活用されており、1mメッシュ化によってハザードマップの浸水想定や土砂災害警戒箇所の抽出精度の向上が見込まれています。従来の5mメッシュでは平均化されてしまっていた、住宅街の細い路地や小さな谷筋、擁壁の位置なども1mメッシュなら捉えられるため、自治体が避難所までの経路を検証する際の材料としても、より実態に近いシミュレーションが行えるようになります。

地理院地図には、地図上で指定した経路の断面図を作成する機能があり、洪水や津波等の災害に備えて避難する際の高低差把握に活用できます。1mメッシュのデータが整うことで、この断面図がより実態に近い精度になり、避難経路の安全性をより正確に確認できるようになります。過去には、2021年の熱海市土石流災害で、盛土前後・発災後のデータ比較により標高変化を調査した事例もあります。

エムベースからひとこと

災害が発生してしまう前に避難する事が鉄則ではありますが、時間帯や諸事情により、すぐに避難できない事も多くあると思われますが、事前に調べておくかおかないかでは結果に違いが出てきます。
自分自身や家族の安全を守る為にも事前に標高やはざーとマップなどを調べておきましょう。

まとめ

国土地理院の1mメッシュ(標高)は、従来の25倍という高い密度で地形の起伏を捉えられる高精度データです。提供範囲の拡大により、より多くの地域で精緻な浸水・土砂災害シミュレーションや、避難経路の高低差確認が可能になります。豪雨が頻発する今だからこそ、こうしたオープンデータを活用した防災・まちづくりへの取り組みが一層重要になっています。

  • 1mメッシュ(標高)は5mメッシュの25倍の密度で細かな地形を表現できる
  • 2026年7月31日、提供範囲と点群データの刊行範囲が拡大された
  • ハザードマップの精度向上や、より正確な避難経路の確認に役立つ

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