「Google Maps APIの料金体系が変わったらしいけど、どのプランが自分に合っているのかわからない」——そんな悩みを抱えている開発者やサービス担当者の方は多いでしょう。Googleは2025年3月に料金体系を大幅に刷新しました。さらに同年11月には月額固定のサブスクリプションプランも新設されています。ここでは、新しい料金体系のポイントと3つのプランの違いをわかりやすく整理します。
Google Maps Platformの料金体系、何が変わった?
以前のGoogle Maps Platformは、毎月200ドルのクレジットが全ユーザーに付与される仕組みでした。しかし2025年3月1日からこのクレジット制度は廃止されました。代わりに、SKU(サービス単位)ごとの無料利用枠制度へと切り替わっています。
SKUとは、地図表示・ジオコーディング・ルート検索といった個々のAPIサービスを識別する単位です。新体系ではSKUごとに毎月一定数の無料リクエストが付与されます。また、サービスは利用目的に応じてEssentials・Pro・Enterpriseの3カテゴリに整理されました。
カテゴリ別・無料枠の目安
カテゴリごとの月間無料リクエスト数は次のとおりです。利用規模に合わせて確認しておきましょう。
- Essentialsカテゴリ(地図表示・ジオコーディングなど):月1万件
- Proカテゴリ(ストリートビュー・交通考慮ルートなど):月5,000件
- Enterpriseカテゴリ(フォトリアリスティック3Dタイルなど):月1,000件
なお、Map Tiles APIは例外的に月10万件まで無料です。そのため、小規模な開発や検証用途であれば、多くのケースで無料枠内に収まります。
3つのサブスクリプションプランを比較する
従量課金に加え、2025年11月からは月額固定のサブスクリプションプランが選択できるようになりました。利用量が安定しているサービスほど、コストの予測が立てやすくなります。プランは3種類あり、規模に応じて選択できます。
Starterプラン:はじめの一歩に
月額100ドル・月5万コールのエントリープランです。対象はDynamic Maps(地図表示)とジオコーディング(住所→座標変換)の2機能です。マップ機能を初めてサービスに組み込む開発者や、小規模なプロトタイプを試したいチームに向いています。従量課金と比べると、月最大180ドルの節約になるケースもあります。
Essentialsプラン:本番運用の標準として
月額275ドル・月10万コールのスタンダードプランです。Maps・Routes・Places・Environmentにまたがる主要APIをカバーしています。地図表示だけでなく、ルート検索や場所情報の取得まで幅広く対応できます。サービスをリリースして安定運用している事業者に、最も選ばれているプランです。節約額は月最大625ドルにのぼります。
Proプラン:スケールアップ期に
月額1,200ドル・月25万コールの上位プランです。ストリートビューやAerial View(航空写真)、交通状況を考慮した高度なルーティングなどを利用できます。急成長中のサービスや、ユーザー数の多いアプリの運用に適しています。従量課金との比較では、月最大5,000ドルの節約も見込めます。
サブスクリプション利用時の注意点
まず押さえておきたいのは、超過時の扱いです。上限を超えたリクエストはブロックされません。超過分は通常の従量課金レートで請求されます。サービスが停止するリスクはない一方で、予算オーバーには注意が必要です。
また、1つのBillingアカウントにつき1プランのみ有効という制限があります。複数プロジェクトを1アカウントで管理している場合は、最もリクエスト数の多いプロジェクトに合わせてプランを選びましょう。さらに、プランの変更は日割り計算で請求されます。そのため、月の途中でのアップグレード・ダウングレードも柔軟に対応可能です。
従量課金とサブスクリプション、どちらを選ぶべき?
利用量が月ごとに大きく変動する場合や、開発・検証フェーズにある場合は従量課金が向いています。一方、本番運用中でリクエスト数が安定しているサービスには、サブスクリプションのほうがコスト予測しやすくなります。まずはGoogle Cloudコンソールで直近3ヶ月のAPIリクエスト数を確認しましょう。月間コールが4〜5万件を超えているなら、Starterプランへの切り替えを検討してみてください。
エムベースからひとこと
Google Maps Platformの料金体系は、2025年の改定で透明性が上がりました。ただし、SKUの種類が多く「どのAPIが何カテゴリに該当するか」の把握には手間がかかることもあります。エムベースでは、Google Maps APIをはじめとした位置情報サービスの導入・開発支援を行っています。料金シミュレーションや実装方針のご相談もお気軽にどうぞ。
位置情報関連の開発でお悩みの方は、ぜひエムベースの位置情報開発サービスをご確認ください。
まとめ
Google Maps Platformは2025年3月に料金体系を刷新し、月200ドルクレジット制度からSKU別無料枠制度へ移行しました。同年11月には3段階のサブスクリプションプランも登場し、利用規模に応じたコスト管理がしやすくなっています。まずは自社のAPIリクエスト数を確認して、最適なプランを選択しましょう。
- 月200ドルクレジットは廃止。SKUごとの無料枠に切り替わった
- サブスクリプションはStarter($100)・Essentials($275)・Pro($1,200)の3プラン
- 利用量が安定しているならサブスクリプション、変動が大きいなら従量課金が有利
- 上限超過分はブロックされず従量課金レートで追加請求されるため要注意




